経営は多面的なため、何をもって「安定している」と見なすかは人によって異なるかもしれません。しかし、企業の経営安定性を最も厳しく審査する金融機関等と同じく財務の視点から検討すると、フレアリンクは安定性が高い会社に分類されると考えています。
2024年現在、公開されているフレアリンクの財務状況に基づき、その内容をご紹介します。
現金保有額
通常「どうなったら、企業が死ぬか」をご存じの方はあまり多くありません。売上が大きくても、黒字でも、資本金が大きくても、社員数が多くても、ピカピカの綺麗なビルに入居していても、TVCMを打っていても、企業はある1つの条件を満たしたとき(=手元に現金がなくなったとき)突然死します。
フレアリンクの財務戦略は、徹底的に「キャッシュ」にこだわっています。2024年現在の資産である約2.4億円のうち、ほぼすべて(95%以上)を現預金(即時現金化可能な有価証券を含む)として保有しており、後述の変動費確保戦略もあり、仮に「明日すべての売上や回収が消失しても、24か月以上事業を継続できる状態」を確立しています。
流動比率
企業の短期支払能力を示す財務指標(高いほど良い)です。多くの中小中堅企業は100〜150%、200%以上あれば理想企業と言われます。
フレアリンクの場合、概ね1,000%程度であり、800%を割ることはありません。
自己資本比率
企業にある資本のうち、「借り物ではない、会社自身の資産の割合」を意味するもので、企業安定性評価で非常によく用いられる鉄板指標です。40%以上なら倒産しにくい、70%以上なら理想企業といわれています。
フレアリンクの場合、70〜80%程度を保っています。
変動費率
企業の支出のうち、「急な環境変化や不景気到来時に、首が絞まりづらい度合い」を意味するものです。具体的な数値目安はありませんが、「都心に大きなオフィスや教室施設を持っている(すぐには解約でいないため)」「事業規模に対して期間の定めのない社員数が多い(すぐには解雇できないため)」場合に低下します。
フレアリンクでは、「学び手と指導者にできるだけ還元する」というポリシーのもと、立派なオフィスや教室設備などには資本投下を避け、教材やシステムなど無形固定資産への投資、アライアンスメンバーへの報酬還元などを優先してきました。また、むやみに経営拡大を急がず、「精鋭」を維持できるよう少数ずつの採用を進めているため、結果的に環境変化や不景気に強い財務構造となっています。
財務情報の信頼性について
ここまで、さまざまな財務情報に基づき紹介しましたが、「そもそもその公開されている財務情報は信頼できるものであるか」という重要な観点があります。公認会計士が厳密な監査を行う上場企業と異なり、一般的な中小企業が公開する財務情報の信頼性は残念ながら低いと言われているためです。
当社の場合、次のような4重の処理構造を社内に持つことで、高い信頼性・適正性を担保するよう目指しています。
- 日常の経理処理は、税理士や記帳代行に丸投げせず、創業以来「自計化」にこだわり自社で処理しています。
- 月次で税理士による監査・指導・補正を行うとともに、より良い自計を行えるように改善を行っています。
- 決算処理は税理士に委託するとともに、日本税理士連合会が定めるより厳しい基準である「中小企業の会計に関する指針」「中小企業の会計に関する基本要領」に準拠することを確認いただいています。
- 顧問公認会計士 兼 顧問弁護士により、必要に応じて会計監査や法務の観点からのより高度な検討が行える体制を構築しています。
参考